ペット医療裁判

愛犬が動物病院で獣医師、動物看護士より多数の故意性が高い被害を受けたため、裁判で訴えました。 その一部始終をお伝えします。登場する個人名、団体名は全て仮名にしてあります。https://linktr.ee/petsaiban

③準備書面(1)ー5

 (7)【令和元年1月10日,令和元年7月22日】転院先2病院がペラブ

  アペットケルヌッケのカルテと検査データを見て疑問符

  令和元年1月10日にA病院担当医と令和元年7月22日にB病院担当

  医に被告病院でのカルテや検査データを見せたが,両者から「ペラブア

  ペットケルヌッケで何をされた?」かを聞かれたが,それまで原告は平成

  30年11月26日のミセヂ タマカによる乱暴な注射や奇行のことにつ

  いて他人に言おうか言うまいかと思っていて見せたカルテやデータの何が

  問題なのかはわからなかった。

  原告は当初は他院の先生に言うべきではないと思い言わなかったが,両

  院の先生の「ペラブアペットケルヌッケで何をされた?」という質問は

  「ラエンネック注射をされたこと」や「何かの薬により肝臓が破壊された

  疑いがあること」等なにか異常なことをされたことを指しているのだと

  後々気づいた。

  A病院での診察最終日に受付の看護士さんに真顔で「大変

  ですね」と言われたのはそのことだと後になって気づいた。

  そして裁判するにあたってB病院のB先生に陳述書を依頼したが,間

  接的に動物病院間の争いになってしまうため書いてくれなかった,被告病

  院もB病院も同じスゼアキ県内にあり,また獣医師業界は狭い世界であり

  両病院獣医師ともに同じ獣医系の学会(循環器等)に所属しているので顔

  見知りである可能性は高い。しかし愛犬の無念と私の想いにできうる限り

  お応えしたいということで,診断書を書いてくださった[甲5]

  B病院での治療で一時的に肝臓の数値は下がってきたこともあったが,

  依然許容範囲を大きく超えていた[甲17],通院後三カ月の治療時点で

  ALTは700台に下がったのでそこでの治療効果はあるといえるが,正

  常時の許容範囲(ALPの基準値47~254U/L)(ALTの基準

  値:17~78U/L)なので肝臓の数値は依然高値を示していた。逆に

  まったく肝臓の数値が良化しなかった被告病院での約1年間の治療効果の

  無さとの差がはっきりとでているということが証明されたことになる[甲

  17]。


 (8)愛犬が蛋白質不足であることを被告病院は診断できていないこと,誤

  診

  また愛犬は貧血気味であり低アルブミン血症である,これは血中のタンパ

  ク質(アルブミン)の量が低下しており,肝臓がダメージを受けているこ

  とでアルブミンが漏れ出してしまっている状態だが,これに対し脂肪をつ

  けないようにミセヂは気狂いしたような口調で「食事を減らし,水分摂取

  を多くしないように」と私に指示をした。しかしそれは間違いであり,低

  アルブミン血症ならば一刻も早くタンパク質を供給する食事内容に見直す

  べきなのある,B病院担当医からはそれまで食べていた消化ケア肝臓

  サポートの低脂肪療法食(ロイヤルカナン社製)に加え,若干脂肪が増え

  ても構わないからタンパク質量を上げるように脂肪分が少なく蛋白質が豊

  富な鶏のササミを中心としたフードを追加するよう指示された。当然,水

  分補給も十分にである。

  このようにミセヂの病気に対応する食事に関する指示は間違いで誤診,誤

  指示であったといえる。また,ミセヂが気狂いしたような態度で「水を飲

  ませるな!食べさせるな!」と大きな声で言い,驚いたこともある。 

 (療養方法の指導に関する義務違反)

  もちろんそのミセヂの発言に私は従わなかった,適正量のフードと水を与

  えた。その次の回の診察日はアアケバが担当し,事なきを得た。

  またメディネクス研究所のホームページ[甲32-A~C]によると食餌

  については「肝臓病にはタンパク質を多め」にとある。

  ミセヂが薦めたタンパク質量が少ないロイヤルカナンの低脂肪食だけでは

  間違いであり,B病院B先生が薦めるタンパク質豊富なササミの追加が

  正しいということである。

  以上より,ミセヂの無断でラエンネックを投与したこと,間違った食餌の

  指示は明らかに不法行為である。

  しかし,依然としてALPは被告病院での値より高い状態が続いていて,

  愛犬の活動量が減り,物事に興味を失い一日中グッタリしていて急激に消

  極的になり衰えていった。

  急なこの変化は明らかにラエンネック注射の後遺症が原因であり,適切な

  検査と処置,適切な食事指導を行って来なかったミセヂに原因があること

  は明白である。

  被告病院は平成30年1月27日から平成30年11月26日まで15回

  にわたって行われた継続的な肝臓,胆嚢疾患の治療において被告はエ 

  コー検査を2度しか行わなかったが,肝臓,胆嚢疾患を診断した平成30

  年1月27日以後,毎回行うべきであり,きちんとした検査が行われて

  いれば被告が見逃したB病院B医師が下した診断(病名)が早期にで

  き,まともな獣医師ならば初日に確定診断ができたはずである。

  平成28年5月27日大阪地裁判決では輸血量過多で犬が死に至った判例

  である。ミセヂが愛犬に大量投与した人用の薬ラエンネックでの体調悪化

  と同類の判例である。

  平成30年6月29日に福岡地裁で行われた医療過誤裁判において血液検

  査をしておらず病気の発見が遅れ病気の診断をすべきであるとして獣医師

  に59万円の判決が下された。

  平成29年4月15日大阪地裁判決では腎臓障害の犬に対し控えるべき鎮

  痛剤を誤投薬し慢性腎不全になった判例[甲39-A~C]


  平成9年1月13日の大阪地裁判決では人用の薬を大量投与し死亡した判

  例がある。ミセヂが愛犬に大量投与した人用の薬ラエンネックでの体調悪

  化と同類の判例である。

  平成17年5月30日の名古屋高裁判決では不検査のまま余計な手術をし

  て犬を死なせている。必要でない治療行為はミセヂが行ったラエンネック

  投与と類似する判例である。

  平成20年9月26日の東京高裁判決では転医義務違反の判例である,被

  告病院が愛犬の病名を診断をできず何か月も転医を薦めずに治療開始が遅 

  れたのだから類似する判例である。

  平成28年6月16日東京地裁判決では不検査により治療開始が遅れた

  誤った手術で死亡した例である,検査義務違反,術後管理義務違反の判例

  であるが,被告病院の不法行為と類似する判例である。[甲59-A~

  B]

  上記の裁判は単純な医師の過失が認定された裁判であるが,被告病院ミセ

  ヂ,アアケバ等はそれ以上の故意性がある数々の不法行為とともに不検査

  による診断ミス,病気の発見を見逃す長期の経過観察,及び診断義務違

  反,不要な薬の大量投与,転医義務違反等複数の不法行為をしている。


  令和三年9月17日に報じられた「愛犬の死,看取れなかった」 飼い主

  夫妻が動物病院を提訴」という記事では24時間体制と聞かされていたの

  に夜間誰もおらず,をつかれた。また,適切な検査や治療を怠って無意

  味な投薬を続け,説明も不十分だったとし,「治療方針を選択する自己決

  定権が侵害された」とも主張する悪質なものであるが,本件訴訟と似た

  ケースである。[甲59-C]




  ■因果関係と責任⑫

被告病院の上記の不法行為,違法行為が適切になされておれば,前述の結

果に至ることはなかったのであるから,被告病院の過失と結果との間に,

因果関係があることは明白である。

上記の被告病院の愛犬と原告に対する不法行為,違法行為は,以下の責任

を構成するものである。よって,被告は,原告に対して,被告病院及び当

事者の不法行為,違法行為について,以下の責任を負う。

  善管注意義務違反(民法644条),債務不履行責任(民法第415 

  条),民法709条の不法行為民法第710条の不法行為

  説明義務違反(民法第1条第2項),使用者責任民法715条),

  管理者責任(民法第717条),施設所有(管理)者賠償責任,

  受託者賠償責任,瑕疵担保責任・契約不適合責任(民法566,570 

  条),ネグレクト(動物の愛護及び管理に関する法律44条),

  モラルハラスメント民法709,710条),ドクターハラスメント民法709,710条),期待権の侵害行為(民法128条),

  獣医師法違反,療養方法の指導に関する義務違反



 7 愛犬の持病と薬について

 (1)愛犬の持病

 甲状腺機能低下症:体の代謝を活発にするホルモンを分泌する内分泌機関で 

  あり,減少することにより元気がなくなる。高齢の犬にしばしばみられ 

  る。甲状腺ホルモン剤を生涯投薬しなければならない。(B病院通院初診

  時令和元年1月17日に判明)

 慢性肝炎 :肝臓の主な働きは解毒,造血,胆汁の生成,糖・蛋白質・脂

  質・ホルモン代謝,ビタミンの合成・貯蔵などがある。肝炎は肝細胞が

  様々な原因で炎症を起こし症状を引き起こす病気でそれが慢性化したのが

  慢性肝炎である。治療は状況に応じて投薬,また食事療法や脱水時には輸

  液点滴を行う。胆汁うっ滞性肝炎であるとA病院通院平成30年1

  2月12日に判明)(B病院通院初診時令和元年1月17日に判明)

 胆泥症:

  脂肪の消化に重要な役割を果たす胆汁は肝臓で生成され胆嚢に一時貯蔵さ

  れる。食事をとると胆嚢が収縮し胆汁は総胆管を通り十二指腸に放出され

  るが,胆嚢壁肥厚になり胆汁が濃縮し変質し泥状になったもの(胆泥)が

  胆嚢から排出されなくなる状態(慢性胆嚢炎)。胆嚢炎や甲状腺機能低下

  症などに伴って見られることが多い。胆汁の流れをよくするために利胆剤

  が使われ, 胆嚢炎や 甲状腺機能低下症などに伴う場合は抗生物質,消 

  炎剤,ホルモン剤を投与。また肝障害を伴う場合はその治療も必要であ

  る。食事は高カロリー,高脂肪のものは避けなくてはならない。

  (被告病院通院 平成30年2月17日に判明)

 変形性脊椎症:

  脊椎のひとつひとつの骨である椎骨と椎骨の間には椎間関節と椎間板があ

  り,背骨が柔軟に動かせるようにクッションの役割をもっている。加齢に

  伴い,椎間関節の軟骨がすり減り ,それにより脊椎の可動域が狭まり,

  痛みが出てくる病気である。神経を圧迫し歩行困難になる。治療方法は鎮

  痛剤や,食事管理したりして背骨に負担をかけないようにする。(被告病

  院通院平成30年7月8日に判明)

 蛋白質漏出性腸症:

  腸管内部から多量の蛋白が漏れ出てしまう病気,血液中のタンパク質が少

  なくなる低たんぱく血症となる病気である。低たんぱく血症:低たんぱく

  質血症はアルブミンが低下することにより起こるので低アルブミン血症と

  も呼ばれる。

  腸疾患や肝臓が悪くて体内で蛋白質が作られていないときなどに起こる。

  症状としては慢性的な下痢,元気消失,嘔吐,脱水がみられる。原因は肝

  炎や蛋白質漏出性腸症などである。治療には原因により抗生物質やステロ

  イド剤などを投与,低脂肪食の食事療法を行う。(B病院病院にて判

  明)

 白内障

  愛犬は特に右目が重症である(被告病院通院平成26年4月5日に判明)

  [甲31-A~K]

 (2)ラエンネックについて

  ヒトの胎盤(プラセンタ)から採取した人間用の医薬品。

  ・肝疾患の場合は線維化した肝組織を修復する。

  ・副作用としては注射部位の腫れ,痛み,過敏症,頭痛,肝機能障害(A

  ST,ALTの上昇)。ヒト組織由来のタンパク質を含有するためショッ

  クを起こすことがある。

  ・肝機能障害が疑われる場合は投与を中止すること。

  ・注射部位については神経走行を避けて慎重に投与すること。       

  ・ヒト胎盤に由来していることから感染症電波リスクの可能性があること

  から患者に対し説明し理解を得るように努めること。

  ・高齢者は生理機能が低下していることから慎重に投与を行うこと。

  ・人間の成人の場合は1日1回2ml(2cc)。

  ・本剤の過量投与及び有用性,安全性は確立していない。

  ・平成30年8月にラエンネックによりB型肝炎に感染したという報告が

  あり,全国の病院で一斉に使用中止になった薬である。このラエンネック

  を製造販売している日本生物製剤という会社の対応が酷く,批判している

  医師が存在する。

  ・患者の同意書が必要な薬である。[甲15-A~D][甲16-A~B]

  [甲28][甲29][甲30][甲31-A~K][甲32-A~C][甲33-

  A~C][甲34-A~E][甲35-A~B][甲36-A~B][甲37][

  39-A~C]